環境講座

こりどらす先生の環境講座1:下水処理場の仕組み

当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

私、こりどらすの専門が環境分野ということで、環境に関する色々な技術を紹介する記事もこのブログで書いていきたいと思います。

記念すべき第1回目は、環境を綺麗にする技術の中でも生活と密接に繋がっていて、私が最も重要だと考えている、下水処理場の仕組みについて解説します!

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下水処理場とは?

私たちは普段、トイレ、お風呂、洗濯、洗い物など、日常生活で多くの水を使っています。

この使った後の汚い水をそのまま川や海に流してしまうと、川や海はあっという間に汚くなってしまいます。

でも、実際にはそんなことはありません。

それは、私たちが使った後の汚い水が、下水道管を通って下水処理場に集められ、綺麗な状態に処理されてから川や海に戻されているためです。

このように、人間が使って汚した水で環境が汚れないよう、水を綺麗にしてから環境に戻す施設が下水処理場です。

最近は、「下水処理場」という名前だとイメージがあまり良くないためか、「水再生センター」などの名称が付けられることが多いようです。

下水処理場の仕組み

下水道管を通して下水処理場に集められた汚い水は、

①沈砂池→②最初沈殿池→③反応槽→④最終沈殿池→⑤消毒設備

の順で処理を受けて綺麗にされ、最終的に川や海に放流されます。

以下、それぞれの工程について解説します。

①沈砂池

下水道管を通して各所から集められた汚水はまずここに入り、フィルターで大きなゴミを除去します。

その後、汚水をゆっくり流して、重力で石や砂を沈めて取り除きます。

②最初沈殿池

沈砂池を通った水を2~3時間かけてゆっくり流し、沈砂池で沈まなかった細かい汚れを沈めて取り除きます。

③反応槽(重要!)

下水処理場で最も重要な、核となる工程です。

最初沈殿池を通った水は、活性汚泥(微生物がたくさん集まった泥の塊)が詰まった槽に入り、泥水のような状態になります。

ここに空気を送り込んで6~8時間ほどかき混ぜると、活性汚泥の中の微生物が水中にまだ溶けて残っている汚れ(例:油やたんぱく質などの有機物)を食べて分解してくれます。

また、微生物でも分解できない汚れ(例:水に溶けている金属)も微生物の塊にくっ付き、沈みやすくなります。

活性汚泥は細菌(ズーグレア、バチルスなど)、原生動物(ツリガネムシ、アメーバなど)、後生動物(クマムシなど)といった様々な微生物で構成されています。

活性汚泥に関しては非常に奥が深く、とても面白いので、また別の記事で細かい内容を書きます!

④最終沈殿池

反応槽から出てきた、活性汚泥が混じった水を3~4時間かけてゆっくり流します。

これにより、活性汚泥を沈めてきれいな水と分離します。

⑤消毒設備

ここまでの処理を経て、水は十分に綺麗になっていますが、まだ大腸菌などの有害な菌(活性汚泥の微生物とは別物)が水中に残っています。

そこで、塩素剤などを投入して消毒し、有害な菌を殺菌した上で川や海に放流します。

まとめ

今回は、私たちが使った後の汚い水を綺麗にする施設である「下水処理場」の仕組みについて解説しました。

下水処理場は、なんとなく「汚い場所」という印象を持っている人が多いと思いますが、私たちの生活になくてはならない大切な施設です。

まとめると、下水処理場で水が綺麗になるのは

  • 重力でゴミや石、砂を沈める
  • 微生物が水に溶けている汚れを食べたり、くっ付けたりする

の2つが主なメカニズムとなっています。

特に、微生物の塊である活性汚泥が水中の汚れを食べて綺麗にする工程が、下水処理場の「核」とも言える技術です。

私たちが綺麗な川や海に囲まれて生活できているのは、この微生物たちのおかげだと思うと、凄くないですか!?

また別の記事で、この「活性汚泥」と微生物の奥深い世界について解説します!

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