HSP

HSPは「お金は汚いもの」という苦手意識とどう向き合うべきか

私自身を含むHSPの人は、お金に対する苦手意識や抵抗感を持っていることが多い気がします。

そうは言っても、お金のことから逃げる訳にもいきません。

現代の資本主義社会で生きていくためには、お金とうまく付き合っていくことが必要不可欠です。

今回の記事では、なぜHSPの人はお金に対して苦手意識があるのか、そしてお金とどう向き合っていけば良いのか、私なりの考えを述べていきます。

なぜHSPの人はお金に苦手意識や抵抗感があるのか

学校教育や家庭でお金についてしっかり学ぶ機会がない

これはHSPの人に限った話ではありませんが、日本の学校教育ではお金についてしっかり学ぶ機会がありません。

社会の授業でごく表面的なことは学びますが、日常生活に直結する実用的な制度や知識はほとんど教えてくれません。

かといって、我々の親も同様の教育を受けてきたため、家庭でも親からお金の知識を教えてもらうことはあまりないと思います。

こうして十分なお金の知識を身に付けることのないままに、学校を卒業して社会に放り出されます。

そんな右も左も分からない状態で「税金、社会保障、保険、投資、家、教育」といったお金にまつわる様々なことに対処しなければならないので、苦手意識が生まれて当然でしょう。

現状の教育制度が大きく変わらない限り、お金に苦手意識を持つ人はずっと生まれ続けると思います。

ただ今後、高校の授業で資産形成の内容を取り扱うようになるらしく、その点は朗報かもしれません。

お金を中心とした世の中のシステムがHSPの人と合わない

HSPの人はとても良心的で、物事を深く考える傾向があります。

他人の痛みや苦しみに敏感で、人や社会に貢献したいという気持ちが強いです。

その性質を踏まえると、HSPの人とお金を軸とした世の中のシステムは相性が悪いように思います。

例えば以下のような例が挙げられます。

  • 投資によって「何もしていないのにお金が増える」ことが納得できない
  • 利益やコストといった、仕事におけるお金の概念が本質的なものではないと感じる
  • 自分がお金を稼ぐことで、誰かが不幸になるのではないかという罪悪感がある
  • そもそも、ただの紙や金属である紙幣や硬貨があらゆるものと交換できる、その仕組みに疑問を抱く

などと、HSPの人の感性とお金というシステムは本質的に相入れないのではないか、というのが私の意見です。

とはいえお金と一切関わらずに生きていくことは不可能なので、なんとかお金と向き合おうとして、嫌悪感を抱きながら色々調べ、考え、精神的に疲弊する。

それがHSPの人のお金に対する苦手意識に繋がっていると思います。

お金に関する悪いニュースを敏感にキャッチする

テレビやネットのニュースでは、詐欺や窃盗、脱税、横領といったお金に関する悪いニュースが頻繁に報道されています。

HSPの人は情報という刺激にも敏感なため、こういった悪いニュースを目ざとくキャッチし、強く頭の中に記憶します。

すると、「お金=犯罪につながるもの」というネガティブな印象が知らず知らずのうちに頭に刷り込まれていくのです。

こうしてお金は汚いもの、良くないものだと見なすようになり、抵抗感や苦手意識に繋がっていくのだとも考えられます。

HSPの人がお金に対する苦手意識を減らす方法

自主的にお金の勉強をする

やはりお金に関する知識が不足していることが、苦手意識の一番の原因だと私は考えています。

人間はよく分からないものに対して強い不安を抱きやすい。

であれば、お金のことを学んである程度知識をつければ苦手意識は軽減されるはずです。

とはいえただ日常生活を普通に送っていてもお金にまつわる勉強をする機会はなく、知識はつきません。

そこで、お金に関する本を読むことをオススメします。

私はそれで世の中のお金の仕組みがよく分かるようになり、苦手意識がだいぶ軽減されました。

以下の2冊が図入りで説明も分かりやすいです。苦手意識の強い人でも割と抵抗なく読めると思います。

また「ファイナンシャルプランナー」という資格は、お金の勉強をしつつ資格が取れるのでオススメです。

お金に対する見方を変える

お金というと「何にでも交換できるもの」という印象が一般的ですが、その見方を少し変えることでも抵抗感が和らぐと思います。

例えば、お金を「感謝や応援の気持ちを表すしるし」と見ることです。

  • 何かのサービスを受けた時に、それに対する「感謝の気持ち」としてお金を払う。
  • 自分の好みだったり、信頼する製品を作っている企業への「応援の気持ち」としてお金を払う。

ただ単にモノを買うための手段と見なすのではなく、自分の想いを乗せた一種の「お返しの品」のようなものと考える。

そして、そのお返しの品としてのお金を渡すことで、相手や企業に自分の感謝や応援の気持ちを伝える。

そういう風に見方を変えることで、お金にはポジティブな面も十分にあると納得でき、印象が今までとは変わってくるのではないでしょうか。

HSPの人にとっての理想は、お金が存在しない世界?

とはいえ、HSPの人のお金に対する抵抗感はかなり根深く、心の底にある嫌悪感を完全に拭い去るのは難しいのではないかと考えています。

あくまで私の考える理想論ではありますが、HSPの人は「お金が存在しない世界」の方が幸せに生きられるような気がしています。

お金という無機質な物体であらゆる価値のやりとりをするのではなく、自分がどれだけ誠実に仕事ができたか、仕事でどれだけ人を喜ばせたり笑顔にできたかに応じて、相応の質や量の対価をもらえる。

そんな世界がHSPには合っているのではないか。

現在の資本主義社会のような、お金を価値交換の手段とした世界のままがいい人はそちらを選び、前述の「誠実さ」や「喜び」を価値交換の手段とした世界で生きたい人はそちらに移ることができる。

そして、その2つの世界が世の中に共存する。

夢のような突拍子もない話ですが、そういうシステムができたらいいなと感じています。

まとめ

今回の記事では、なぜHSPの人はお金に対して苦手意識があるのか、そしてお金とどう向き合っていけば良いのか、私なりの考えを述べました。

HSPの人はお金というシステムとそもそも相性が悪いとは思います。

ですが、自主的に知識をつけたり、お金に対する見方を変えることで、ある程度苦手意識をなくすことはできるはずです。

この記事を読んだ皆さんが、少しでもお金と上手く付き合っていけるようになってくれたら大変嬉しいです。

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